【ビザ】永住権の取消法案、知っていますか?
こんにちは。申請取次行政書士の秋元です。
2024年6月に成立した「出入国管理及び難民認定法」の改正によって、永住権(永住者資格)の取消しに関する新しいルールが加わりました。
これまで「永住を取れば安心」と思われていた方も多いかもしれませんが、今回の改正で、永住者にも“守るべきルール”がより明確に示された形になります。
今回は、行政書士としての立場から、この法改正のポイントと、永住資格を守るために日ごろ注意すべき点をやさしく整理してみたいと思います。
■ 永住権とは?
永住者とは、法務大臣が「日本での定住を認めるにふさわしい」と判断した外国人に与えられる在留資格です。
在留期間の更新が不要で、就労制限もなく、安定した生活ができる――まさに“安心の在留資格”といえます。
ただし、永住権は「国籍」ではありません。
日本で永住する権利を得たとしても、一定の義務やルールを守ることが前提です。
■ 改正で追加された「取消し」事由とは
今回の改正では、次のような行為があった場合、永住資格を取り消すことができると明記されました。
取消しの対象 | 内容の概要 | 注意点 |
---|---|---|
公租公課(税金・保険料など)の故意の不払い | 納税・保険料を支払う能力があるのに、あえて支払わない場合 | 一時的な滞納ややむを得ない事情がある場合は対象外となることもあります。 |
重大な犯罪で懲役・禁錮刑を受けた場合 | 故意の犯罪で実刑判決を受けた場合 | 罰金刑や過失による犯罪は通常対象外です。 |
入管法上の義務違反(悪質なケース) | 住所届出をしない、在留カードを持ち歩かない、資格外活動の違反など | 「うっかりミス」ではなく、繰り返し・悪質と判断された場合が対象となります。 |
★ポイント★
「取消し対象」はあくまで“悪質なケース”。
ただし、「支払えるのに払わない」「通知を無視し続ける」といった行為はリスクになります。
■ 取消しになったらどうなる?
取消しが決まったからといって、すぐに退去強制になるわけではありません。
個別の事情(家族構成・生活状況・納税実績など)が考慮され、状況によっては別の在留資格(例:定住者など)に切り替える措置が取られる場合もあります。
ただし、悪質と判断された場合には永住資格が失われ、退去処分につながる可能性もあります。
また、永住者本人が取消された場合、「永住者の配偶者等」資格で滞在している家族にも影響が及ぶことがあります。
■ 永住権を守るために、できること
「取り消されないために何をすればいいの?」というご相談をよくいただきます。
以下のような日常的な行動が、いざというときの“信頼の証拠”になります。
★税金・保険料を期限内に支払う
滞納が起きたらすぐに自治体や年金事務所に相談をして支持を仰ぎましょう。
★住所変更・在留カードの管理を徹底する
引っ越し後14日以内の届出、在留カードは忘れずに携帯しましょう。
★軽微な違反を放置しない
交通違反・資格外活動なども繰り返さないよう注意しましょう。
★支払証明・相談記録を残しておく
支払う意思があることを証明できるようにしておくことは大切です。
■ まとめ
永住資格は「努力して得た安定の証」ですが、同時に「責任ある資格」でもあります。
今回の法改正は、すべての永住者に「日本社会の一員としての義務を果たすことの大切さ」を問いかける内容ともいえるでしょう。
一つひとつを大切にすることが、あなたの永住を守る最大の力になります。
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