【2026年改正】短期滞在の在留期間が日単位で指定可能に|何が変わった?行政書士が解説

 

こんにちは。行政書士の秋元です。

 

「短期滞在は90日か30日ではなかったの?」

 

「これからは45日や60日という在留期間もあるの?」

 

「親族訪問で家族を日本に呼ぶ場合にも関係する?」

 

このような疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

2026年9月、在留資格「短期滞在」の在留期間に関するルールが改正されました。

 

今回の改正により、従来の在留期間の枠組みに加えて、法務大臣が個々の外国人について必要と判断した場合には、90日を超えない範囲で、日単位の在留期間を指定できることになりました。

 

例えば制度上は、45日、60日、75日など、従来の代表的な区分とは異なる期間が指定されることも考えられます。

 

ただし、ここで一番注意したいのは、

 

外国人本人が好きな日数を自由に選べる制度になったわけではありません。

 

という点です。

 

今回は、短期滞在の在留期間がどのように変わったのか、メリットや注意点も含めて解説します。

 

今回の記事のポイント

  • 短期滞在について、90日以内の日単位で在留期間を指定できる仕組みが追加された
  • 90日や30日といった従来の在留期間がなくなったわけではない
  • 外国人本人が45日・60日などを自由に選べる制度ではない
  • 実際に認められた在留期間の確認がこれまで以上に重要になる
  • 親族訪問や短期商用では、来日目的と滞在予定を整理しておくことが大切
  • 短期滞在は簡単に延長できる在留資格ではない

 

まず知っておきたい今回の変更点

 

短期滞在の在留期間については、これまで主に、

  • 90日
  • 30日
  • 15日以内の日を単位とする期間

 

という枠組みが定められていました。

 

今回の改正後は、これに加えて、法務大臣が個々の外国人について必要と判断した場合、

 

90日を超えない範囲で、日を単位として在留期間を指定できる

 

ことになりました。

 

ここで大切なのは、90日や30日という在留期間がなくなったわけではないということです。

 

従来の枠組みを残したうえで、個別の事情に応じて柔軟な期間を決定できる仕組みが追加されたと考えると分かりやすいでしょう。

 

今回の改正を簡単にいうと

「短期滞在はすべて日単位になった」ということではありません。

従来の在留期間を基本としながら、必要な場合には90日以内で、より細かく在留期間を決めることができるようになった、という改正です。

 

そもそも「短期滞在」とは?

 

在留資格「短期滞在」は、日本に短期間滞在して、

  • 観光
  • 親族訪問
  • 保養
  • スポーツ
  • 見学
  • 講習
  • 会議への参加
  • 業務連絡

 

などを行う場合の在留資格です。

 

例えば、

 

「日本に住んでいる子どもや孫に会うため、海外から家族を呼びたい」

 

「海外の取引先担当者が日本で商談や会議をする」

 

「日本を観光する」

 

といったケースがあります。

 

今回変更されたのは、あくまで在留期間の決め方です。

 

短期滞在で認められる活動そのものが広がったわけではありません。

 

注意

在留期間を日単位で指定できるようになったからといって、短期滞在で日本国内の仕事を自由にできるようになったわけではありません。

「どのくらい滞在できるか」と「日本でどのような活動ができるか」は別の問題です。

 

「60日ほしい」と自由に選べる制度ではありません

 

今回の改正で最も誤解しやすいのが、この点です。

 

例えば、

 

「日本に60日いたいので、60日の短期滞在を申請したい」

 

と考える方もいるかもしれません。

 

しかし、今回の制度は、外国人本人が在留期間を自由に選択する仕組みではありません。

 

どの程度の在留期間を認めるかは、

  • 来日の目的
  • 実際の滞在予定
  • 提出された資料
  • 個々の事情

 

などを踏まえて判断されます。

 

そのため、

 

「航空券を60日後に取っているから、必ず60日になる」

 

ということでもありません。

 

行政書士として大切だと考えるポイント

「何日ほしいか」を先に考えるのではなく、

なぜ日本に来るのか、その活動にはどのくらいの期間が必要なのか

を整理することが重要です。

 

今回の改正によるメリット

 

今回の制度変更のメリットは、個々の滞在事情に応じた柔軟な在留期間の決定が可能になることです。

 

これまでの代表的な期間だけではなく、実際の予定に合わせて、より細かく在留期間を設定できる余地が生まれました。

 

親族訪問などで実際の予定に合わせやすい

 

例えば、日本に住む家族を訪問するため、実際には40日程度の滞在を予定しているケースがあります。

 

このような場合に、実際の来日目的や滞在予定などを踏まえて、より柔軟に在留期間を決定できる可能性があります。

 

短期商用でも滞在実態に合わせやすい

 

海外の取引先や本社担当者が、

  • 会議
  • 商談
  • 市場調査
  • 業務連絡

 

などのために来日する場合も同様です。

 

実際に予定されている活動期間と在留期間を、より実態に合わせて判断できる余地が広がります。

 

今回の改正のメリット

  • 個々の来日目的や滞在予定に合わせやすくなる
  • 親族訪問などで実際の滞在期間との整合性を取りやすくなる
  • 短期商用でも実際の会議・商談等の日程を踏まえた判断が可能になる
  • 従来の大きな期間区分だけでなく、柔軟な期間設定が可能になる

 

デメリット・注意点|「短期滞在なら90日」と思い込まない

 

柔軟になった一方で、外国人本人や日本側の家族・企業が注意すべき点もあります。

 

特に重要なのが、

 

「短期滞在で入国したから、当然90日間いられるだろう」

 

と思い込まないことです。

 

今後、個別に日数が指定された場合には、実際に認められた在留期間をきちんと確認することが重要になります。

 

特に、日本側の家族が航空券や帰国予定を管理している場合には、本人任せにせず、一緒に確認しておくと安心です。

 

帰国予定を変更するときは注意

 

例えば、在留期間として50日が認められた方が、

 

「予定が変わったので、あと2週間日本にいたい」

 

と考えたとしても、航空券を変更するだけでは日本に滞在し続けることはできません。

 

決定された在留期間を超えて滞在すれば、オーバーステイとなる可能性があります。

 

注意

航空券を変更できることと、日本に合法的に滞在できることは別の話です。

帰国予定を変更する場合は、実際に認められている在留期間を必ず確認しましょう。

 

短期滞在は簡単に延長できるわけではありません

 

「短く指定されたら、あとから延長すればいい」

 

と考えるのも注意が必要です。

 

短期滞在の在留期間更新は、一般的な中長期の在留資格の更新とは考え方が異なります。

 

原則として、人道上の真にやむを得ない事情など、特別な事情がある場合に認められるものとされています。

 

例えば、病気などにより引き続き日本で治療する必要がある場合などです。

 

単に、

 

「もう少し観光したい」

 

「家族ともう少し一緒に過ごしたい」

 

という事情だけで当然に延長できるものではありません。

 

今回の改正で考えられるデメリット・注意点

  • 「短期滞在=90日」と思い込めなくなる
  • 個別に短い期間が指定される場合がある
  • 予定変更の際に、在留期限を見落とさないよう注意が必要
  • 短期滞在は簡単に延長できる制度ではない
  • 入国後、実際に認められた在留期間を確認することが重要になる

 

行政書士として見る今回のポイント

 

今回の改正を見ると、

 

「45日も可能なのか」

 

「60日も取れるのか」

 

という日数そのものに注目しがちです。

 

しかし、実務上はそれよりも、

 

「なぜ日本に来るのか」

 

「日本で何をするのか」

 

「その活動に、なぜその程度の期間が必要なのか」

 

を整理することが重要です。

 

例えば、親族訪問であれば、

  • 誰を訪問するのか
  • 日本ではどこに滞在するのか
  • どの程度の期間を予定しているのか
  • 日本滞在中の予定はどうなっているのか

 

といった内容です。

 

短期商用であれば、

  • どの企業を訪問するのか
  • 具体的にどのような活動をするのか
  • 会議や商談の日程はどうなっているのか
  • 日本で報酬を受ける活動に当たらないか

 

なども確認しておきたいところです。

 

「欲しい日数を先に決めて、その日数に合わせて理由を作る」のではなく、「実際の来日目的・予定から必要な滞在期間を整理する」ことが大切です。

 

親族訪問で家族を呼ぶ場合に気を付けたいこと

 

短期滞在のご相談では、

 

「海外にいる両親を日本に呼びたい」

 

「日本で出産するので、母親に来てもらいたい」

 

「日本に住んでいる子どもや孫に会いに来てもらいたい」

 

といった親族訪問のケースがあります。

 

この場合も、単に「90日滞在したい」と考えるだけではなく、

  • 来日の目的
  • 滞在場所
  • 日本側の親族との関係
  • 日本での滞在予定
  • 帰国予定

 

などを整理しておくことが大切です。

 

そして、実際に日本へ入国した後は、何日の在留期間が認められているのかを確認しましょう。

 

企業が海外担当者を呼ぶ場合にも注意

 

海外の取引先やグループ会社の担当者を日本へ呼ぶ場合も、在留期間だけを見て判断しないことが大切です。

 

例えば、

  • 商談
  • 会議
  • 工場見学
  • 市場調査
  • 業務連絡

 

などであれば、短期滞在に該当する可能性があります。

 

一方で、実際には日本国内で働いていると評価されるような活動を行う場合には、短期滞在では対応できない可能性があります。

 

企業担当者の方へ

「滞在期間が短いから短期滞在で大丈夫」というわけではありません。

重要なのは、日本で実際にどのような活動をするかです。

海外から社員や取引先を招へいする場合は、来日前に活動内容を整理しておくことをおすすめします。

 

よくある質問

 

Q.短期滞在で60日という在留期間になることはありますか?

A.制度上は可能です。

 

90日を超えない範囲で日単位の在留期間を指定することができるため、60日などが指定される可能性はあります。

 

ただし、本人が自由に60日を選べるわけではありません。

 

Q.短期滞在の上限が90日より長くなったのですか?

A.いいえ。

 

今回の改正でも、個別に指定できる期間は90日以内です。

 

90日を超える在留期間を認めるための改正ではありません。

 

Q.90日や30日の在留期間はなくなったのですか?

A.なくなっていません。

 

従来の在留期間の枠組みを残しながら、必要な場合に日単位で柔軟に期間を決定できる仕組みが加わりました。

 

Q.45日や60日など、自分で希望する日数を選べますか?

A.自由に選択することはできません。

 

実際の在留期間は、来日目的や滞在予定、個々の事情などを踏まえて決定されます。

 

Q.短く指定された場合、あとから延長できますか?

A.簡単に延長できるわけではありません。

 

短期滞在の更新は、原則として、人道上の真にやむを得ない事情など、特別な事情がある場合に限られます。

 

そのため、「もう少し日本にいたい」という理由だけで更新が認められるとは限りません。

 

まとめ|重要なのは「何日」より「何のために滞在するか」

 

短期滞在の在留期間について、個々の事情に応じて90日以内の日単位で期間を指定できる仕組みが設けられました。

 

今回の変更によって、実際の滞在予定に応じた柔軟な在留期間の決定が可能になります。

 

一方で、

 

外国人本人が好きな日数を自由に選べる制度ではありません。

また、短期滞在の上限が90日を超えるようになったわけでもありません。

 

これからは、

 

「短期滞在だから90日」

 

と決めつけるのではなく、実際に何日の在留期間が認められたのかを確認することが重要です。

 

そして行政書士としては、日数そのものよりも、

 

「なぜ日本に来るのか」「日本で何をするのか」「そのためにどの程度の滞在が必要なのか」

 

を整理しておくことが大切だと考えます。

 

短期滞在で親族を呼びたい場合や、海外から取引先・担当者を招へいする場合には、実際の活動内容が短期滞在に該当するのかも含め、事前に確認しておくことをおすすめします。

 


 

短期滞在での親族訪問や、海外からの招へいでお困りではありませんか?

 

「海外にいる家族を日本に呼びたい」

「親族訪問の短期滞在について相談したい」

「海外の取引先を日本へ呼びたいが、短期滞在で大丈夫か確認したい」

 

このような場合は、お気軽にご相談ください。

 

来日の目的や予定している活動内容を確認しながら、必要となる手続をご案内いたします。

 


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状況に応じて、必要な手続や注意点を丁寧にご案内いたします。

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出典:


出入国在留管理庁「在留資格『短期滞在』」


出入国在留管理庁「在留資格一覧表」


e-Govパブリック・コメント「出入国管理及び難民認定法施行規則の一部を改正する省令案に係る意見募集の結果について」


e-Govパブリック・コメント「意見募集結果・別紙」

 

※本記事は2026年9月21日時点で公表されている情報をもとに作成しています。制度や審査運用等は今後変更される可能性があります。実際の入国・申請時には最新情報をご確認ください。