【FPの目線】公的年金等受給者の所得税や住民税の申告💰👴👵

 

こんにちは。FPの秋元です。

 

今回は「公的年金等受給者の所得税や住民税の申告」についてまとめました。

 

公的年金等(企業年金や国民年金基金、小規模企業共済等の年金払いを含む)の収入だけで生活している人の多くは、所得税や住民税の申告は不要となっています。

 

しかし、 公的年金等の年間合計額が400万円を超える人や、公的年金以外の収入(給与収入や個人年金等からの収入、家賃収入、臨時の収入など)を得ている人には、申告義務が発生することがあります。

 

申告が必要かどうかは、

「公的年金等の収入金額が年間400万円を超えるか、400万円以下であるか」

および、

「公的年金等以外の収入(所得)があるかどうか」が、ポイントとなります。

 

 

1.公的年金等の収入金額が年間400万円を超える場合

 

所得税の確定申告が必要です。

 

所得税の確定申告の内容は居住地の市区町村に連携されるので、 所得税の確定申告を行っている人は、住民税の申告は不要です。

 

 

2.公的年金等の収入金額が年間400万円以下の場合

 

①公的年金等以外の収入の所得が20万円を超える場合

 

所得税の確定申告が必要です。

 

所得税の確定申告の内容は居住時の市区町村に連携されるので、所得税の確定申告を行っている人は、 住民税の申告は不要です。

 

 

②公的年金等以外の収入の所得があるが、20万円以下の場合

 

住民税の申告が必要です。

 

翌年の介護保険料や国民健康保険等の保険料の算定基準を、公的年金以外の所得も含めて計算しなおすためです。

 

 

③公的年金等以外の収入の所得がない場合

 

所得税も住民税も申告は不要です。

 

公的年金等の収入や所得などの情報は居住地の市区町村に連携されるので、それを元に保険料などが計算されます。

 

 

なお申告不要であっても、申告をした方が有利なケースもあります。

 

所得税や住民税の申告が不要であっても、公的年金等からは税金や社会保険料は差し引かれます。

 

医療費控除や生命保険料控除のように課税所得を減らせる所得控除があるなら、申告した方が税金や翌年の社会保険料の負担を減らせる場合がある、という点は覚えておきましょう!