【FPの目線】2022年度税制改正①住宅ローン控除の延長・見直し🏡
こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの秋元です。
2022年度税制改革では、相続税と贈与税の一体化や金融所得課税の強化等といった抜本的な改革の検討は先送りされたものの、「成長と分配の好循環の実現」等の方針に基づき、改正項目が取りまとめられました。
住宅ローン控除については控除率や所得要件の引き下げが盛り込まれるほか、2024年以降、省エネ基準を満たされない新築住宅は控除対象から外されることも決定しました。
《住宅ローン控除の延長・見直し》
【ポイント】
★適用期限を4年間延長し、2025年末までの入居に適用
★控除率を1.0%→0.7%に引き下げ
★住宅性能に応じた借入金残高上限の設定
★所得要件を合計所得金額3,000万円以下→2,000万円以下に引き下げ
適用時期:2025年末までに入居した場合に適用。
対象住宅:2024年以降の新築住宅は原則、省エネ基準を満たす住宅に限定。
今回の改正が有利に働く場合、不利に働く場合をまとめてみました。
《有利に働く場合》
★自らの所得税・住民税が上限のため改正前の控除率1%の恩恵をフルで受けられない人
★認定住宅などの住宅性能が高い住宅の購入を検討している人
《不利に働く場合》
★所得要件で住宅ローン控除の対象外となる高所得者
★所得税が大きく改正前の控除率1%の恩恵をフルで受けられる人
★2024年以降に省エネ基準を満たさない住宅の購入を検討している人
よくある勘違いは「すでに住宅ローン控除の適用を受け、控除率1%の税額控除を受けている人が、2022年以後は控除率0.7%に引き下げられる」というものですが、すでに住宅ローン控除を受けている人は、その人の入居時の税制で控除を受けられます。
次は、②賃上げ税制について書きます。