【FPの目線】2022年度税制改正④そのほか知っておくべき改正(事業者向け税制)

こんにちは。

ファイナンシャルプランナーの秋元です。

 

2022年度税制改革では、相続税と贈与税の一体化や金融所得課税の強化等といった抜本的な改革の検討は先送りされたものの、「成長と分配の好循環の実現」等の方針に基づき、改正項目が取りまとめられました。

 

この中で今回は④そのほか知っておくべき改正(事業者向け税制)についてです。

 

事業者向け税制では、法人版事業承継税制の特例承継計画の提出期限の延長などがあります。

 

 

法人版事業承継税制(特例措置)における特例承継計画の提出期限延長

 

(ポイント)

非上場株式等に係る贈与税・相続税の納税猶予を受けられる法人版事業承継税制(特例措置)について、特例承継計画の提出期限を1年間延長

 

法人版事業承継税制とは、後継者が一定の非上場株式等を贈与または相続により取得した場合、その非上場株式等に係る贈与税・相続税について、一定の要件を満たすことで、その納税が猶予され、後継者の死亡などにより、猶予されている贈与税・相続税が免除される制度です。

 

適用期間:特例承継計画は2024年3月31日まで提出可能

 

 

少額資産の取得価額の損金算入制度の見直し→改正

 

(ポイント)

少額資産の取得価額を全額あるいは短期に損金算入する制度について、貸付け(主要な事業として行われる場合を除く)の用に供した資産を除外

 

適用期間:2022年4月1日以後に取得等をする資産に適用

 

 

オープンイノベーション促進税制→延長・改正

 

(ポイント)

適用期限を2年間延長(2024年3月31日まで)

益金算入対象期間の短縮や出資対象となるスタートアップ企業の要件見直し

 

 

地方拠点強化税制の拡充→延長・改正

 

(ポイント)

適用期限を2年間延長(2024年3月31日までに移転・認定を受けた場合に適用)

対象となる「特定業務施設」や雇用する従業員数の要件等を緩和

 

 

電帳法改正に伴う電子取引データの保存に関する宥恕措置の整備→延長・改正

 

(ポイント)

2022年1月1日から予定されていた電子取引データの電子的保存について、「やむを得ない事情」があると認められ、かつ書面の提示・保存ができる場合、経過措置として電子データの書面出力保存が可能に

 

適用時期:2022年1月1日から2023年12月31日までの電子取引に適用

 

 

ここまで4回にわたって、改正についてまとめてみました。

 

知らないところでいろいろと改正されているんだなと、まとめてみて改めて確認することができました。

 

税金は払わなければいけないものですが、賢く付き合っていきたいものですね!

 

皆様のご参考になれば幸いです😀