東京都内の商店街でお店を開きたい方へ|改装費や家賃に使える「開業助成金」を分かりやすく解説

 

こんにちは。

行政書士の秋元です。

「東京都内でお店を開きたいけれど、内装工事や設備にお金がかかる」

「店舗を借りた後の家賃負担が少しでも軽くなれば助かる」

「これから開業する人が使える助成金はないかな?」

店舗を開業すると、物件の契約だけでなく、内装工事、設備・備品、広告宣伝など、さまざまな費用がかかります。

東京都内の商店街で実店舗を開業する予定の方であれば、東京都中小企業振興公社の、

若手・女性リーダー応援プログラム助成事業

商店街起業・承継支援事業

を利用できる可能性があります。

どちらも、都内商店街での開業などを支援する制度で、店舗の改装費や設備費、広告費に加え、一定期間の店舗家賃も助成対象になります。

今回は、令和8年度の募集要項をもとに、

  • どんな制度なのか
  • どんな人が対象になるのか
  • どんな費用に使えるのか
  • 申請前に気をつけたいこと

を分かりやすくご紹介します。

まずは2つの助成事業の違いを知っておきましょう

この助成金には、大きく分けて2つの制度があります。

女性・若手男性向け|若手・女性リーダー応援プログラム

こちらは、女性または令和9年3月31日時点で39歳以下の男性で、都内商店街で開業などを予定している創業予定者や個人事業主が主な対象です。

「開業」のほか、「2店舗目」「移転」も対象となる場合があります。

助成内容

事業所整備費:助成対象経費の4分の3以内

上限:400万円

店舗賃借料:最長3年間

助成限度額:最大844万円

店舗賃借料は、1年目は月15万円、2年目は月12万円、3年目は月10万円が上限です。

法人や法人代表者が、個人としてこの制度に申請することはできません。

年齢・性別を問わない|商店街起業・承継支援事業

もう一つが「商店街起業・承継支援事業」です。

こちらは年齢や性別を問わず、一定の要件を満たす個人や中小企業者が対象となります。

対象となる事業も幅広く、

  • 開業
  • 多角化
  • 2店舗目
  • 移転
  • 事業承継

などが対象になる場合があります。

助成内容

事業所整備費:助成対象経費の3分の2以内

上限:250万円

店舗賃借料:最長3年間

助成限度額:最大694万円

なお、事業承継については申請者などの要件が別に定められているため、個別に確認が必要です。

どんな費用に使えるの?

助成対象となる主な経費は、店舗を開くときに負担が大きくなりやすいものです。

  • 店舗の新装・改装工事費
  • 設備・備品購入費
  • 宣伝・広告費
  • 店舗賃借料

例えば、店舗の内装工事や看板、事業に必要な設備、ホームページやチラシなどが対象になる可能性があります。

店舗賃借料については、交付決定日から3年間が助成対象期間となっています。

支払った費用がすべて助成対象になるわけではありません。

例えば、店舗の敷金・礼金・仲介手数料・保証金・管理費・共益費などは、店舗賃借料の助成対象には含まれません。

また、店舗賃借料だけを申請することもできません。

「商店街に出店すれば誰でも対象」ではありません

ここは最初に確認しておきたいところです。

この助成事業では、申請予定の店舗が東京都内の対象となる商店街にあることが前提です。

そのほかにも、

  • 予定している業種が対象業種に該当しているか
  • 商店街の組織から出店について確認を得ているか
  • 経営や事業について必要な知識・経験があるか
  • 必要な許認可を開業までに取得できるか

など、複数の要件があります。

「都内でお店を出す予定だから使えそう」と思って物件契約などを進める前に、予定している場所・事業・申請者が制度の対象になりそうか確認しておくと安心です。

特に注意したいのが「開業のタイミング」

この制度を検討している方に、特に確認していただきたいのが開業時期です。

開業等は、原則として「交付決定日より後」であることが前提です。

令和8年度第3回の場合、交付決定日は令和9年3月1日の予定です。

一方で、賃貸借契約や工事については、一定の条件を満たす場合に交付決定前から認められる特例があります。

そのため、


「採択されるまで何もしてはいけない」わけではありませんが、自由に契約・工事を進めてよいわけでもありません。

契約や工事を進める時期を間違えると、予定していた費用が助成対象にならない可能性があります。

物件や施工業者が決まりそうな段階で、最新の募集要項を確認しておくことをおすすめします。

採択された後も、書類をきちんと残すことが大切です

助成金は、採択された時点ですぐに全額が振り込まれるものではありません。

実際に事業を行った後、対象となる経費や支払いを確認するための書類が必要になります。

例えば、改装工事では、

  • 見積書
  • 契約書・発注書等
  • 工事完了報告書
  • 請求書
  • 振込控え
  • 工事前・工事後の写真

などが必要になります。

設備や広告についても、納品書、設置後の写真、広告の掲載画面など、実際に事業を実施したことが分かる資料を残しておく必要があります。

「領収書だけ残しておけば大丈夫」とは限りません。

必要な書類をその都度保存しておくことが大切です。

支払い方法にも注意

支払いは、原則として申請者名義の金融機関口座からの振込です。

現金やクレジットカードなども、一定の条件を満たせば対象となる場合があります。

ただし、法人の場合に代表者個人のクレジットカードで立て替えたものなどは、助成対象になりません。

契約名義・請求書の名義・支払口座の名義などを揃えておくことも重要です。

計画を変更したいときは、先に確認を

店舗を準備していると、

「予定していた工事業者を変更したい」

「設備の内容を変えたい」

といったこともあると思います。

助成事業では、申請時の事業計画を変更する場合、内容によって事前の承認申請や届出が必要になることがあります。

変更した後に確認するのではなく、「変えたい」と思った段階で公社へ確認するのが安心です。

令和8年度第3回募集は10月30日17時まで

令和8年度第3回の申請受付期間は、

第3回 申請受付期間


令和8年10月9日(金)~10月30日(金)17時必着

です。

申請は原則としてJグランツで受け付けられます。

Jグランツを利用するためには、GビズIDプライムのアカウントが必要です。

GビズIDプライムは発行まで時間がかかる場合があります。申請を検討している方は、早めに準備しておくと安心です。

また、助成金の申請には、申請書を作るだけでなく、商店街への確認、事業計画の作成、見積書などの準備も必要です。

締切直前になって慌てないよう、余裕を持って準備を進めましょう。

まとめ|お店を借りる前から制度を確認しておくと安心です

東京都内の商店街でお店を開業する方にとって、内装工事や設備、広告、家賃などの一部が助成されるのは大きなメリットです。

一方で、この助成金には、

  • 誰が申請できるのか
  • どこに出店するのか
  • いつ開業するのか
  • いつ契約・工事をするのか

といった条件があります。

店舗を決めて工事まで進めてから助成金を探すよりも、
出店を考え始めた段階で利用できる制度がないか確認しておく方が準備しやすくなります。

なお、助成金には審査があるため、申請すれば必ず採択されるものではありません。

ご自身が対象になりそうか分からない場合や、開業とあわせて許認可が必要になる場合には、早めに確認しながら準備を進めることをおすすめします。


東京都内での開業・許認可についてお困りではありませんか?

「自分は助成金の対象になりそう?」

「店舗を契約する前に確認しておきたい」

「開業する事業に許認可が必要か分からない」

このような場合は、早めの確認がおすすめです。


在留資格・外国人雇用・各種許認可でお困りの方は、エール行政書士法務事務所までお気軽にご相談ください。
状況に応じて、必要な手続や注意点を丁寧にご案内いたします。


出典・参考:

公益財団法人東京都中小企業振興公社
「令和8年度 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業/商店街起業・承継支援事業 募集要項」

トップテスト


公益財団法人東京都中小企業振興公社
「令和8年度 若手・女性リーダー応援プログラム助成事業/商店街起業・承継支援事業 採択後手続きガイドブック」

申請手続き募集要項・申請書類


 

※本記事は令和8年度の募集要項及び採択後手続きガイドブックをもとに作成しています。募集要項等は年度途中に改訂される場合があります。

申請を検討される際は、必ず東京都中小企業振興公社の最新情報をご確認ください。また、助成対象となるかどうかは申請者、事業内容、出店場所、契約時期等によって異なります。