【FPの目線】生命保険による相続対策について

 

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの秋元です。

 

生命保険と言うと、残された家族が生活費で困らないよう、生命保険金が受取人である家族に支払われる制度のことをイメージされる方が多いのではないでしょうか。

 

本来、生命保険とは、万が一の事態に備えて、高額な医療費が必要になった時に備えて、高額な医療費が必要になった時に困らないよう、事前に加入しておくのが一般的です。

 

では、生命保険を相続対策として活用することができることはご存知ですか?

 

被相続人が亡くなったことを金融機関が知ると、被相続人の預金は凍結され、預金の払い戻しを受けることができなくなります。

払い戻しを受けるためには、必要書類を揃えて金融機関で手続きをする必要があります。

 

また、被相続人が亡くなると、葬儀費用や実家の家財の処分費用など多くの費用が発生する可能性があります。

その際、被相続人の預金でまかなおうと思っても、すぐには払い戻しが受けられません。

 

そうなると相続人が困ることも考えられるため、こういった不都合を解消するために《預金の払い戻し制度》があります。

 

相続人が所定の手続きを行うことで、預金の払い戻しを受けることができますが、その金額は相続人一人あたり150万円までという上限があります。

※利用にはいくつかの手続きと条件がありますので、ご注意ください。

 

このように、被相続人の預金の払い戻しは簡単ではありません。

実際は一時的に相続人が立て替えないといけないケースが多いのです。

 

しかし、そんな時に即現金を受け取れる方法があります。

それが『生命保険』です。

 

生命保険金は即時、現金化でき、受け取る金額に上限はありません。保険契約時に決めた保険金を受取人が受け取れます。

 

また、生命保険は保険契約上、受取人と指定された者が単独で保険会社へ請求できます。

遺産分割のように、他の相続人の合意や印鑑は一切必要ありません。

そして請求書の不備がなければ、数日~1週間程度で指定した口座に保険金が振り込まれ、受取人はこれを自由に使うことができます。

 

こうした利点から、当座の資金確保のためにも保険を準備しておく方が増えています。

 

現金の一部を生命保険に変えて、いざと言う時の資金準備をしておくことが大切です。